エンジンに関してはヨシムラ125キットを当初より採用し、ポート形状&スロートの最適化(バルブはノーマル品)とベースガスケット変更による圧縮比の向上、WPC&MOS2処理などのチューニングをほどこしました。グラフはオーバーレブによるエンジン損傷後に最終戦に向けて組み直した直後のもので現在はややフラットな特性になっています。
ミッションはノーマルにバリ取り&研磨を施してトップのみ定番のAPE/XR50トップギアに交換しています。
またHRDが得意とする電装品は、タコメーターには視認性に優れるRS125用を使い、点火はPOSH製アドバンスドアウターローターキット、バトルファクトリー製オートシフター、SP武川製レブリミッターをオリジナルハーネスによってまとめています。
レブリミッターはRd4直後のテストでオーバーレブによるバルブ突き上げを起こしたために装備する事になりました。
これらの電装を安定動作させるためにバッテリーを搭載しているのですが、軽量化を図るためにも改善の余地がありますね。
XR100モタード HRD-SPL
Work Shop H.R.D.
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桶川スポーツランド 関東ロードミニ選手権 2008 Rd4、RdFinal の 4ST-OPEN クラス参戦車両です。
2008年のシーズンを通して元IAライダーの井上 均氏と共に造り込みを進めてきました。コンセプトは[XRのノーマルルックでレコードホルダー!]でした。
また造り込みのコンセプトとして、フレームに溶接補強を入れたり加工してディメンションを変更するなど一般のユーザーでは手を出しにくいような特殊なモディファイは可能な限り避け、ボルトオンで装着可能なワンオフ品の作成もフィードバックしやすいように特殊な素材や加工を行わないように縛りを設けました。
結果的にはRBB−MINIを得た岩本匠生選手に太刀打ちできず不発に終ってしまいました。。
それでも新コース44.3秒、旧コース38.0秒を公式タイムとして記録することができました。
XRオーナーの方はもちろん、ご存知の方も多いと思いますがXR100モタードのフレームはNSR/NSF系フレームと比較してトレール量が大きく、長いリアフォークと出来の悪いプロリンクのためにミニコースのような小さいコーナーが連続するコースではどうしてもコーナーのインに付く事が難しく大回りしてしまいます。
ライダーが強引にフロント旋回で曲げようとしてもフレームのしなりでフロントが逃げてしまい思うようにインに向かってくれず、リア旋回させてもリンク設定が悪くストロークの奥で急激に腰砕けてしまい思うように曲がってくれません。
この車体を、造り込みにおける縛りとした「フレーム本体には一切手を入れない」との条件で如何に旋回性を引き出したらよいのかと試行錯誤を繰り返しワンオフパーツを開発してきました。
フロントの旋回性を引き出すためにNECTOさんより発売されているNSR/NSF用の可変ステムキットをXR用に改造して装着、リアサスの動きを適正化するためにHRDオリジナルでリアサスマウント&リンクとチクモトアームさんのSPLリアフォークを装着、車体剛性の向上と重心位置の適正化を図るためにHRDオリジナルでエンジンマウントを装着しました。
これによりNSR/NSF系フレーム、オリジナルフレームに負けない旋回性を誇る無改造のXRフレームを得るに至りました。
Engine |
YOSHIMURA 125 ST-2 |
Carbrater |
KEIHIN |
FCR 33mm |
Oil Cooler |
Plot |
11inch |
Exust |
YOSHIMURA |
GP-Force |
Electric |
CDI |
Posh |
Harness |
HRD Original |
Shifter |
Battle Factory |
Limitter |
SP Takegawa |
Front Fork |
HRD SPL Modified+Remotion Tech |
Rear Shock |
OHLINS |
Others |
Seat |
HRD Modified |
Back Step |
HRD Orginal |
Stem |
NECTO KAI |
Rear Fork |
Chikumoto |
Rear Mount&Link |
HRD Orginal |
EG Mount |
HRD Original |
Frame |
Normal |
2008最終戦において3位入賞(実際には賞典外を除き2位)を果す事ができ、開発車両としては十分な結果を得られましたので一旦役目を終えることになります。
今後は時期を見てですが、車体の可能性を探るためにもスプリントのみならず耐久レースを走らせてみたいですね。
今回のチャレンジで得たノウハウはお客様向けのワンオフ品としても作成可能なものです。
既に本年モテギのDE耐と筑波の耐久茶屋に出場されたteam3/4様の車両に一部パーツのフィードバック(コンバインドEGマウント)をさせて頂き好評価(DE耐仕様エンジンで筑波コース2000
1分16秒台を記録)を頂いています。
興味の有る方はメールにてお知らせください。